山下雄彦のこんな本読んだよ。

たくさん読んだ本を、お薦めしたり感想を書いていくブログです。一般教養からサイエンス、自己啓発、人体の不思議と雑食的に本を紹介していきます。

我が友 本田宗一郎  



著者 井深大

本著は、本田宗一郎氏が亡くなった事が契機で書かれたものでありますが、「本田宗一郎は世間から正当な評価がされていない」ことが我慢ならなかったことが、動機となっています。

目玉は、井深氏の目から見た本田宗一郎の人柄を描えたものと、井深大と本田宗一郎の対談をベースにした裏話でしょうか。客観的で無く主観で本田宗一郎氏が描かれているので、もの凄く生き生きしています。

この二人は、人生観や企業のあり方、技術者としての教示はまさに同じ人種ですが、性格がアウトドア派の本田宗一郎とインドア派の井深大であったように、真逆な部分があったからお互いに惹かれあったような印象受けます。本当に文章の一文字一文字に「大好きだ」という思いが伝わってきます。

本を読んで感銘を受けたというか、目から鱗が落ちたのが、1966年に行われた二人の対談です。

・日本は国家による貿易戦略を行っていない。貿易で儲けたかったら、相手国を豊かにしないといけない。
・通産省(当時)の保護政策は間違い。子供を保護するならいいが、大学出てからも保護するという考えがよいわけがない。保護されれば、独自性を打ち出して企業を発展させていくという考えにならない。(当時、日本のオートバイが保護政策を受けずに世界シェア40%とったのに対し、日本の自動車がまったく振るわなかったことに対しての話です。現在、プリウスというハイブリットで独自性を打ち出したトヨタを見ると・・・)
・企業に利益が出ているから、良い会社だと判断するのは間違い。土地を売って利益が出たのか、金利で儲けたのか、輸出で儲けたの、国内で利益が出たのかを区別して考えないといえない。逆に、利益が出なかったのは「企業体質が悪い」からなのか「将来のために、整理をした」からなのかを見ないといけない。目先だけで判断や批判する風潮に苦言を呈しています。現代の株価で一喜一憂する事への戒めでしょうか。
・学校教育について、過去のことを教えるだけにとどまっている。本来「人を育てる」ということは、未来に「予想もしなかった事」が起きた時にそれに対応できる応用力を身につけさせることが、学校の先生の使命であるはずである。
・「教えられたことだけ覚えたら成績がよい」これが、教育ならば人間をコケにしている。教えられたことを覚えるだけなら電子計算機はみんな覚えちゃうよ。学校の成績が良くても仕事ができないやつはたくさんいる。

もう一度言いますが、これ1966年の対談です。ちなみに、私はまだ生まれていません(笑)。コンピューターでなく電子計算機の言い回しが時代を感じますが、内容に関してはこらからAIの時代を迎えるだろうと時代にきたら、単なる記憶力がよいだけで成績優秀という時代は終焉するでしょう。今現在でもネットを使った検索で知りたいことを瞬時に手に入るのですから。

では、これからの時代はどう生きていけばいいのか? そのヒントもこの本に書かれています。
それは、知識を溜め込むのではく知恵を蓄えること。よく「生活の知恵」という言葉が使われますが、まさに、知恵は体感を通して蓄積されていくものです。本田宗一郎氏は500ページの本でも必要なことが書いてるのは1ページと言って、人に聞けば済むと本は読まなかったそうです。そのかわり、疑問に思ったことは何でも試してみたそうです。

また、好奇心といえば、著書の井深大氏は「気」の研究を行っていたそうです。本田宗一郎氏はバカにはしないものの、変なものに興味を持ってるんだなという態度をとっていたそうですが、そんな本田宗一郎氏も「幽霊や火の玉」に興味をもってあれこれやった時期があったそうです(笑)。

最後にこの本は、世界のホンダを育て上げた本田宗一郎の持論は、「商売の心とは、人間を大事にする」と締めくくられています。
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Posted on 2016/11/27 Sun. 15:24 [edit]

category: 一般・教養

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