山下雄彦のこんな本読んだよ。

たくさん読んだ本を、お薦めしたり感想を書いていくブログです。一般教養からサイエンス、自己啓発、人体の不思議と雑食的に本を紹介していきます。

日本人が知らない地政学が教える この国の針路  



著者 菅沼光弘

 地政学は、現在の日本人にとって本当にわかりにくいものがあると思います。特に、国益を考えるにあたってメリット・デメリットで判断をしがちですが、デメリットしかなくても選択することがあり得ることを地政学を学ばないといけません。
 特にこのデメリットしかなくても、国の進路として選ばなくていけないというのは、アメリカにとっては「世界中の国を民主化」することです。極端に言えば「独裁者が親米で、民衆が反米」の国も民主化せざるを得ないということです。パッと見に意味が無いことに見えますが、それは、「世界中の国を民主化」にすることが最終目的だと思ってるからで、アメリカの最終目的は世界をアメリカ1国のみにすることを忘れてはいけません。(実際にハワイは王国として独立国でしたが、民主化して潰しアメリカ領土にしました)

 同じことを考えている国が、中華人民共和国ですね。AIIBは今の所死に体ですが、中華人民共和国の正解戦略の一端であるため、経済的メリットを狙ったものではないと著者は考えています。
 そして、地政学的に覇権をとるために武力や戦争が必要と考えたならば、経済的なメリットなどなくとも彼らは戦争を行います。このあたりは、孫﨑享氏が発言している「メリットがないから、中華人民共和国は日本との戦争は行わない」を本著で明確に否定しています。
 このあたりは、憲法9条も明確に否定しています。なぜなら、第1次世界大戦の反省から各国が憲法9条的仕組みを構築しながらも、第2次世界大戦の開戦を防ぐことが出来なかった事実を元にこの結論を下さしています。

 本著では中東の話も振っています。ロシアや欧米と戦争をしたことで、中東のほとんどの国は親日国となっていますが、「民族」「宗教」「文化」の距離感がつかめないと、恨みをかいかねないのでほっとけとの主張。特にイギリス辺りは第二次世界大戦の恨みを未だに日本にもっているらしく、如何にして日本を中東のテロの対象にするかを暗躍しているという仮説をたてており、背筋が凍る思いをしました。そして、著者の周りの日本人は全く信じないという辺りが、日本人の平和ぼけと言われる所以であり、中東にクビを突っ込みすぎるなという著者の警笛であったりします。

 なんにせよ、力を衰えたとはいえ未だにアメリカは世界の中心にいます。中華人民共和国やロシアみたいな情報が出てこない国であろうと、対アメリカの政策は取らざる得ません、そういった意味ではまさに世界は繋がっています。世界を別の切口でみるきっかけに、この本ほど最良なものはないと断言できます。
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Posted on 2016/10/23 Sun. 12:56 [edit]

category: 一般・教養

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