山下雄彦のこんな本読んだよ。

たくさん読んだ本を、お薦めしたり感想を書いていくブログです。一般教養からサイエンス、自己啓発、人体の不思議と雑食的に本を紹介していきます。

ウソはバレる ~「定説」が通用しない時代の新しいマーケティング~  


著者
イタマール・サイモンソン
エマニュエル・ローゼン
訳者
千葉敏生

 ウソはバレる。 心理学の本かと思って購入してみたら、マーケティングの本でした※1(笑)
とはいえ、人間が商品を購入するときの価値判断についての本でしたので、無駄にはなりませんでした。むしろ、マーケティング理論等のお堅い話は別の本を読んでくれってスタンスに好感を持ちました。
 そういうわけで、人間心理をメインとしたマーケティング戦略の話となりますので、具体的なツールやシステマティックな話は出てきません。その手の話を期待してる人は手に取らない方が良いです。著者もそう言い切ってます。

 過去と現在で消費者の価値観が「相対価値」から「絶対価値」に変わり、マーケティングでの常識の一つである妥協効果の機能が著しく薄れてしまいました。
 妥協効果というのは、製品Aが 3000円、製品Bが6000円で消費者がどちらを購入しようか迷っていた場合、9000円の製品Cが掲示されたら、消費者は迷わず製品Bを購入するというものです。これは、名前の通りに製品Cを購入することを妥協して、製品B選ぶ傾向が高くなる人間の行動原理そのものです。よって、マーケティングでは模範的な事例として扱われていました。しかし、この妥協効果が現代では効果を現さなくなってきました。それは、インターネットの普及により消費者が簡単に「商品の評価」を手に入れることが出来たからです。何かと比べて良いかどうかではなく、その商品を購入すべきかどうか「絶対値」で判断を下すように変化したのです。

 また、インターネットにより様々な情報を簡単に入手できるようになったことは、ブランドの価値にも変化をもたらしました。「製品の評価」で購入の価値判断となったため、ブランドという昔からの信頼よりも、今まで聞いたことがない会社選ばれ、その会社の製品が躊躇なく購入されるようになったことです。

 さて、ここまでインターネットの評価が商品の売り上げに影響を与えるとなると、不正なレビューによって消費者をコントロールすることが出来るのではないのか? 誰しもが考えることでしょう。本著ではそれは不可能だと結論づけています。 なぜなら、消費者は正しい評価を絶えず探しているため信頼度の低いレビューは切り捨てます。また、レビューを載せているサイトも閲覧数を獲得するため不正なレビューを排除する方向に向かうからです。

 インターネットの評価において、一つ面白い話があります。それは、「良い評価」が必ずしも全ての消費者にとって購入する動機にはならないということです。消費者の気に入らない機能が「他人によって高評価」が付けられている製品は、軒並みその消費者は低い評価を付ける傾向があることが発見されました。残念ながら本著では、深く考察されていませんでしたが、「嫉み」、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」といった感情なのでしょうか。
 なんにせよ、商品のレビューやアピールする場合は今まで以上にターゲットを考慮しないと効果がないどころか、逆効果となり得ると言うことです。皆様、気をつけましょう。

※1表紙にはちゃんと「マーケティング」の文字はありますが、この本はデジタル書籍で購入したもので、本のデータをダウンロードして気付きました。
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Posted on 2016/09/22 Thu. 13:15 [edit]

category: ビジネス

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