山下雄彦のこんな本読んだよ。

たくさん読んだ本を、お薦めしたり感想を書いていくブログです。一般教養からサイエンス、自己啓発、人体の不思議と雑食的に本を紹介していきます。

考えることリスト  




著者:中島孝志

副題にあるように「ロジカルに考えてクリティカルに行動せよ」がこの本においての中核となります。
ロジカルとクリティカルは論理と直感、理知的と感情、「白と黒」とグレーと言い換えていますが、どちらも大切であり相反する存在ではないと訴えています。

ロジカルシンキングは倫理的に正解を導くために必要なスキルであり、発言に説得力を持たせるためになくてはならないものです。
ただ、人は「正しい」論理だけでは、納得はしてくれません。行動も起こしてくれません。

・綺麗ごとをいいやがってー!
・正論を振りかざすんじゃない!
・言いたいことは、わかりますが。

日常的によく見られる光景ですね。

えっ? こんな台詞日常的に発生しないですって? 

それは、幸せな環境にいるのか、それとも言いたいことも言えない世知辛い世界に住んでいるかのどちらかです。

と、言われると感情的に反発したくなりませんか?

そう、人は「納得する・しない」の判断は感情で行います。もっと正確に表現すれば、感情が共感すれば納得をし、感情が反発すれば拒絶します。

本書では、いくつか感情が人を動かす話を載せていますが、目を引いたのはフランスの詩人であるアンドレ・ブルトンのもの。

目の悪いホームレスが、「わたしは目が見えません」の看板を持って空き缶にコインを入れてもらおうとしてはいるが、誰しもが無視をしている状態。
そこにアンドレ・ブルトンが、そのホームレスに看板に一文を付け加えると、さっきまでと打って変わって空き缶に入りきれないほどのコインが投げ込まれるようになった。ビックリしたホームレスはアンドレ・ブルトンに尋ねました。

「だんなさん、いったいなんて書いたんです?」
「知りたいかい? こう書いたんだよ。」

「春はまもなくやってきます。でも、わたしはそれを見ることができません。」

「目が見えません」という事実の前には、「大変だな」という理解はできても、それだけでは行動には移さない。これは、人々が冷たいからではなく、行動に移してもらうにはインパクトが必要であることを示しています。

「誰にでも平等に訪れるはずの春が、この人には訪れない」という感情を揺さぶる一文が加わったことで人々は動いた。
「人は理解では動かない、感情で動く動物」と本書では言い切ってます。

少し前までは、猫も杓子もロジカルシンキングがもてはやされていましたが、感情の大切さが見直されているように感じます。これは急速なコンピューター社会になりビックデーターから論的な解を導くにはコンピューターの得意分野になってきたこと。それどころか「データーの見えざる手」という本では、仮説を立てるという分野でさえビックデーターの前では人間は敵わなくなっていると伝えていました。こういった空気を肌で感じているかもしれません。
肌で感じるなんて、ロジカルシンキングではありませんが、これが大事なことなんです。

ロジカルシンキングとクリティカルシンキングは、お互いを補うもの。ロジカルシンキングで思考を論理的に組み立てていき、クリティカルシンキングで組立てた思考をチェックしていく。
これが、本書の伝えたいことであり、これからの時代に必要なスキルであるとうったえています。


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Posted on 2015/04/24 Fri. 21:43 [edit]

category: 実務・実用

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