山下雄彦のこんな本読んだよ。

たくさん読んだ本を、お薦めしたり感想を書いていくブログです。一般教養からサイエンス、自己啓発、人体の不思議と雑食的に本を紹介していきます。

クマムシ博士の クマムシ へんてこ最強伝説  



堀川大樹著

クマムシの愛すべき、エクストリーム・ポイント

1.凍ったままでも30年間生きられる。
2.乾くと宇宙空間の真空や超低温にも耐えれる。
3.転ぶと自力で起き上がれない。
4.ヨコズナクマムシはメスしかいないので、交尾をせずに子供を残せる。
5.培地の上で立ち上がる。すると、顕微鏡越しに目が合う。
6.高線量の放射線を浴びても絶えられる。

目次の前に、上のことを書いてます、おわり。

ではなく、今回のメインは観察日記ならぬ、介護日記がメインとなっています。
真面目な話、観察を続けるために環境整えるのに悪戦苦闘をしており、「3.転ぶと自力で起き上がれない」ことより、餌を食べることが出来なくなり、衰弱して死んでしまうのです。そんな介護日記の大変さが「32日目 悪夢」です。

「クマムシの飼育で一番大切なこと。それは、愛である。(中略)ついに愛の供給が限界に来てしまった。」

そんなことを呟いた著者は夢を見ます。体が溶けた強大なクマムシが部屋の壁や天井を歩いており、そのクマムシ達が顔の上にバタバタと落ちてくる夢を。
スプラッタですよー。精神的に疲れ、仕事に追い立てられてるとそういう夢見ますよねー。でも、この本ではそんな様子を挿絵にして載せてますが、キャラクターが可愛いので恐怖が伝わりませんよ、これ(笑)
可愛いといえば、クマムシのぬいぐるみも存在しており、お台場の未来科学館で売ってました。
Googleさんでぬいぐるみや挿絵の画像が拾えます。

ちなみに、うちの近所の本屋では平積みの本といっしょに、手の平サイズのクマムシを飾っており、おぬしやるな。と、宣伝方法について正直感心してしまいました。

さて、飼育日記の最終日が「グッバイ人類」となかなか凄いタイトルであります。クマムシの数が増えたことで面倒をみきれないことから、乾燥させて眠らせます。これを乾眠状態というそうですが、この状態のクマムシは呼吸も代謝も無い状態、つまり老化をしないそうです。じゃあ、乾眠状態のクマムシは不老長寿なのか?とおもいきや長くても数年で死んでしまうそうです。その原因は酸素。体が酸化すると体が損傷していくそうです。
乾眠状態のクマムシが半永久的に生き続けていられる環境は、宇宙空間。そこは酸素がなく低温でないから、著者の手によって宇宙空間に放り出され、宇宙空間をさ迷い水のあふれる惑星で、再び目を覚ますクマムシ。その時は地球が消滅して人類が滅んだ後のはなしかもしれない。
なんとも、ロマンチックに日記を終わらせる著者であった。

さて、クマムシが最強であることがご理解できるよう懇切丁寧に説明されています。しかし、クマムシ最強説に異議を唱える人達もいたりします。その異議を唱えている微生物学者の一人、海洋研究開発機構の高井研博士の紹介をしています。高井博士は極限環境微生物こそ地上最強の生物であると提唱されているそうで、著書の中でクマムシを名指しで否定してたりします。
しかし、我らが著者は高井博士が所属する海洋研究開発機構の「しんかい6500」によって、海底に沈められるかもしれない危険性を覚悟しての反論を行っています。

『それだけではない。クマムシの愛らしいフォルムや歩行するさまは、見る者の心を打つ。クマムシは「かわいい生物ランキング」で常にトップに君臨しているのだ(筆者調べ)。それに対して、申し訳ないが細菌は、お世辞にもかわいいとは思えない(筆者の主観)。』

なんて記述もあったりしますから。これは、しんかい6500で海底に沈められるかも。 著者に向かって合掌。
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Posted on 2017/05/05 Fri. 16:11 [edit]

category: 一般・教養

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