山下雄彦のこんな本読んだよ。

たくさん読んだ本を、お薦めしたり感想を書いていくブログです。一般教養からサイエンス、自己啓発、人体の不思議と雑食的に本を紹介していきます。

脳が認める勉強法(How We Learn)  

『「学習の科学」が明かす驚きの真実!』



著者:ベネディクト・キャリー

この本の良いところは、勉強法のみならず脳に関わる研究の歴史も学べるところです。
そして、この歴史の部分で何度歯ぎしりしてしまったか。

エビングハウスの「忘却曲線」は有名ですが、一方のバラードの「レミニセンス」はほぼ無名です。
簡単に説明すると「忘却曲線」とは時間が経てば、思い出せる記憶が段々減っていくことを実験でグラフ化したものに対し、「レミニセンス」は「一度忘れたことでも、何もしなくても思い出す」という現象のことです。
このバラードの「レミニセンス」発表後しばらくは、追試されてましたが、「幻想だよ」と数十年放置されてしまいました。そんな話が珍しくありません。

この手の話は、学者の話を無批判に信じるのは危険だなと感じます。そして、そういう考えを持つ人が新しい発見ができるということも、教えてくれます。

この本の構成としては、脳はどうやって記憶をするのか? その仕組みはどうなってるの?から始まり。
脳科学の歴史を踏まえて、勉強法を紹介していくスタイルとなっています。

勉強時間、復習の間隔、勉強をする上での環境、反復練習、小テストの活用方法、考えなくても学べる方法が紹介されてます。これは、学習側のものだけで無く、教育指導していく人たちにも読んで頂きたい本です。

学生時代にこの情報は知りたかったものが一つあります。それは「復習するときは、授業の時にとったノートは最初は見ないで行うこと」です。
いわゆる、記憶を強化するのは「思いだそう」とする時なので、ノートを最初に見てしまうと効果が薄れてしまうのです。
そして、「流暢性の幻想」にも気をつけたいところ。いやゆる、下線を引く、マーカーを付ける、覚えた直後に同じ勉強をする、他人が作ったまとめで理解する。これらは、「自分が簡単に覚えたから、もう知っている」という幻想を抱いて、本番のテストで大失敗する原因となります。

また、絵画や美術の審美眼を鍛える、画期的な方法もこの本に載っています。驚くことに審美眼を鍛えるには考えることは必要がないのです。これも、驚くべき脳の仕組みを利用しています。

今まで、勉強しても身につかなかったのは、けして頭が悪いわけではないのです。原因はたった一つ。

”勉強をして「覚えられない」原因の大半は、勉強方法が間違っていた。”

この本をそれを教えてくれています。
人間、生きている限り、学ぶことをから逃げることができません。したがって、今からでも正しい学習方法を知ることはとても有益なことです。

 一人でも多く、この本を手にとって頂けると幸いです。

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Posted on 2015/12/20 Sun. 15:40 [edit]

category: 実務・実用

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