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山下雄彦のこんな本読んだよ。

たくさん読んだ本を、お薦めしたり感想を書いていくブログです。一般教養からサイエンス、自己啓発、人体の不思議と雑食的に本を紹介していきます。

座らない! 成果を出し続ける人の健康習慣  



トム・ラス著

<こんな本>
仕事の質はウェルビーイングで決まります。 そして、ウェルビーイングとは『身体的・精神的・社会的に良好な状態』であること。
ああ、この本も、他の本と同じか・・・と、思い込むのは早計です。なぜならば、要所要所で空恐ろしいことや、ああなるほどねとピンポイントで指摘してくれています。

生活とは日々の無数の判断の積み重ねです。一つ一つが影響が少なくてもそれが山となれば。そして日々の積み重ねが習慣と呼ばれるものなのです。
したがって、小さいことからコツコツと、健康を考えて行動することが大切となります。
30日計画として、本書は30のチャプターに分かれていますが、大まかに「食事」と「睡眠」と「座らない」ことを重点においてます。

食事とはいわゆる、食事の質に注目することです。世の中には「健康的」な名前をしておきながら、そうでないものがあります。食材は健康的でもその料理に使われているソースはどうなのか? 
食べ物には理想的な食べ物だけを選ぶことはできませんが、頭の中で正味プラスになるかどうかを考える。これを習慣にすれば、その時その時に間違いの無い選択を選ぶことができます。

正しい選択を選ぶ計算で、間違いを犯しやすいのはカロリー計算です。カロリーではなく、タンパク質と炭水化物の比率に注目してください。気を抜いていると炭水化物を多く取り過ぎてしまいます。

本書では、タンパク質と炭水化物は1対1を理想としてます。1対5以上の差がある場合は絶対に避けることです。
しかし、ご飯大好きの日本人にはなかなか難しいところです。

次はタンパク質の質です。積極的に食べたいタンパク質は「青果物」「ナッツ」「海産物」ときて、「赤身肉」「加工肉」は摂らないよう伝えています。根拠の一つとしてオメガ3という油をあげています。オメガ3が不足すると知能テストの点数が振るわない、脳が小さくなるという実験データがあるそうです。
ビックリしたのが、乳製品が赤身肉と加工肉の次に食べない方が良い側に入っていたことです。

食事の次は睡眠です。この本では睡眠不足に言及しています。脳の性能を遺憾なく発揮するためには睡眠を削ってはいけないということですね。
面白い話としては、4時間の睡眠不足はビール6杯を飲んだ時の体に与える影響に相当するそうです。

最後に本のタイトルでもある「座らない」ですが。健康のためなら運動でしょう? なんで、「座らない」と疑問に思う人もいるでしょう。健康のために運動をするのは間違っていません。ただ、日々運動していても長時間座っている状態を作りだしていたら、健康に悪い。これが、本書の主旨であります。

「一日6時間以上座ると、早死にするリスクが高まります」

なんてことでしょう。会社から危険手当を貰わなくては!! と、喚いても危険手当はくれませんし、手当を貰っても早死にしては意味がありません。では、座ることで何が体内で起こっているのか? それを知れば対処ができます。

人が座ると
・足の筋肉の電気的活動の停止
・消費カロリーの低下
・脂肪燃焼を促す酵素の生産が90%減少
・2時間座ることで、善玉コレストロールが20%減少
・座りつづけるとお尻の細胞が圧迫され、その結果脂肪が付きやすくなる

どうやら、長時間座ることがよくないようです。実際、本書では20分に2分の歩行を推奨しています。

体を動かすことを習慣化するのに、やってはいけないことは無理な目標を持つことです。今の状態から少し運動する時間を割いてみる。これが重要な考え方です。

最後に、「食事」「睡眠」「座らない」は3つをセットで行わないと意味がありません。と、いうより効果があがりません。
これらが3要素が習慣化したとき、健康文化として花が咲くのです。

逆にこれ一つやれば、大丈夫だと太鼓判を押す人がいたら詐欺師ですので気をつけましょう。

<感想>
なかなか、厳しい話である。というのが、率直な感想です。
「座らない」「食事」はなんとか意志の介在でなんとかなりますが、睡眠は6時間前に起きてしまいます。
これって、単純に老化のせいなんでしょうか。もっとも、本書では睡眠は量より質だと言われてますのでこっちを精進していきたいですね。
特に心理学者のアンダース・エリクソンの研究結果を知れば、睡眠の改善に力を入れずにいられません。

1流のプロになるためには、1万時間の練習が必要である「1万時間の法則」を発表して、修練は生まれ持った才能に勝るかどうかの論争になったそうですが、エリクソンは「一流のプロは1日の平均睡眠が8時間36分である」を発表しています。平均のアメリカ人の平均睡眠は6時間51分だそうですから、90分近く一流プロは睡眠時間が長くなっています。

次に食の問題ですが、お米大好きな自分としては炭水化物を摂るなは気持ちは揺らぎます。
アメリカの医師会誌では、「炭水化物は人間にとってまったく不要の栄養素」と指摘している話もあるそうです。
この辺は、栄養素とエネルギーの源と別にしての結果だと理解してますから悩みが深いです。
とりあえず、ご飯のおかわりは今日から禁止することにしました。

タイトルの「座らない」。最初は腰痛などの体幹に関係する本だと勝手に想像してましたが、想像以上の深い本でした。
座りっぱなしだと、心臓病疾患になる確率があがるなんて恐いなあ。
しかし、20分ごとに席を離れるのはともかく、2分近く席に戻らないのは心証が悪くなりますよね、どう考えても。
とりあえず、時間は無視で座っているという体勢を変える、小さいところから初めていきましょうかね。

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Posted on 2015/08/29 Sat. 17:08 [edit]

category: 一般・教養

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世界が日本経済をうらやむ日  



著者 浜田宏一/安達誠司

『経済学派の仁義なき戦い』

不況脱出に金融緩和が効くか効かないか?

マクロ経済における「貨幣」の役割について、喧々諤々の議論がされてきた歴史があります。
経済の父であるアダム・スミスは『国富論』で有名な「神の見えざる手」が働くから介入は行わない方が好ましいから、それに異議唱えたのがケインズでした。ケインズはマクロ経済学を立ち上げ、不況時には神の見えざる手に経済を委ねず、金融財政政策を用いることを主張しました。

ここで一つケインズ経済学の弊害として、不況時には金融政策よりも財政政策が効果があるとケインズが結論づけたこと。なぜなら、ケインズの時代は固定相場制であったから、金融緩和を行うと為替レートは通貨安の方向に動きますが、固定相場制の維持をすると外貨準備が枯渇するために、金融政策は封じられていた事実が無視されていることです。現在、変動相場制になったというのに、未だケインズ経済学の教科書に旧時代の記述が残されたことが弊害となっています。
このあと、フリードマン、トービン、ルーカス、プレスコットを紹介しながら、要点を交えて経済学の歴史をおさらいしていきます。
経済学の論争の歴史は「金融緩和は効くか否か」であり、金融緩和は経済に効くという考え方は少数派どころか、異端扱いされていたことにビックリしました。

そして、この状況で著者が怒り心頭なことが2点あります。
ひとつは、経済の歴史を真摯に学ばず、「デフレは、生産年齢の人口の減少によって生じた現象である」などという本がベストセラーになる日本の情けない現状。
もう一つが優秀な日本の若者がアメリカに留学して、新しい古典派的な経済学に毒されて帰国する現状。
事実、著者はこう言われたこともあるそうです。「浜田は昔の経済学を学んだ人間であって、私のほうが新しい経済学を知っている」

さて、現実問題としてアメリカ経済の復活は、FRBの金融緩和政策が正しかったことを示していますし、
「なぜ、これまで金融政策が効かなかったといえば、それは金融政策がアメリカですらまもとに実行されてこなかったからです。効かない、効かないと言って、試されたことがなかったからです。」
と、経済学者のクリスティーナ・ローマーが身も蓋も無いことを言ってます。

さて、デフレは生産人口の減少による減少を著者は否定してましたが、本書ではデータを用いて反論しています。単純に人口減少している日本以外の国と比べるとデフレが起きているのは日本だけという事実です。
したがって、外国人労働者の受け入れで労働人口を増やせば、デフレ脱却に効果があると短絡的に考えることは危険だと感じました。

このあと、浜田氏、安達氏の共同著者が対談形式として、アベノミクスを反対している勢力分析とヘッジファンドの投資戦略を語っていきます。
なぜなら、日本の経済復活した富を奪われないためには我々も知恵をつける必要があるからです。知恵がないといくら情報が目の前にあっても、正しい決断ができませんから。

本書は、アベノミクスに対しての記述がメインではありますが、今回はあえてそこは省いての感想文にしました。なぜなら、そこを抜きにした「経済学の仁義なき戦い」が面白く、また為になったからです。

Posted on 2015/08/19 Wed. 06:38 [edit]

category: ビジネス

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餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?  



著者 林總

『会社は現金製造機』

会社活動とは「現金を製造することだ」この考えを基本として、会計と会社経営の神髄を伝えているところが面白いです。
本書は、亡くなった父親の後を継いで会社を再建する主人公と一緒に会計を学んでいく形式をとっています。

会計とは会社の写した合わせ鏡ではあるが、その鏡に写った姿は真実ではない。と、言い切ってます。
主人公はびっくり仰天。
「会計が会社の真実を現さないなんて、許されるのですか?」 
ビックリを通り越して怒り出す主人公。会社経営の基本として会計を学ぶ矢先に、こんなこと言われたら当然の反応でしょう。

「会計とは真実を追究するものではない。ルールに則ってそれを続けていくのが大切なのである」

逆にいうと、ルールに則ってさえいれば何をやってもかまわないのが会計なのです。
本書ではこれを「女性が化粧をするものだ」と表現しています。

会計は会社の主観が入ってる。したがって、だまし絵があるように一つの絵の中に別の絵をみつける眼力を養うことが大切だと冒頭で伝えています。
そう、主観によって利益は変動するのです。(ここポイント)


各章ごとの物語を通して「バランスシートの読み方」、「キャッシュフロー計算書」等のレクチャーがあり、章の締めとして解説が入ります。自然な流れで復習ができる構成にしてあるのは、素晴らしいアイデアです。

また、この本の面白いところは、粉飾決済を使った詐欺に騙された話が出てくるところです。
所謂粉飾決済の見破り方のレクチャーも出てきます。
この話をみると、いったん粉飾に手を出したら後戻りはできないことがよく分かります。
世の中の経営者の方々は、ご注意を。

それから、逆粉飾という手口もあるそうです。
なんで、わざわざ会社の経営を悪く見せる必要があるの? と疑問を持つ人もいるでしょう。答えは簡単です。
前期の決済を実態より悪くみせれば、今期の経営回復のインパクトを強くできる。いわゆるV字回復をよりいっそう強調できるのです。

著者は、日産のゴーン社長がこれをやったと推測してます。

会社経営の金の流れに特化した本となってる分、非常にわかりやすいです。
会社は現金製造機ということで、現金を生み出さないのなにか? ストレートに考えることができます。
そして、会計は万能ではないことも戒めています。異常な点を見つけることはできても、真の原因は現場に出て現物を見て、現場の人間の意見を聞くことが大事だと伝えています。

会社は現金製造機!

Posted on 2015/08/15 Sat. 17:25 [edit]

category: ビジネス

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